MIRU2013 − 岡本

岡本です.

7/29〜8/3に開催されていたMIRU2013に参加してきました.
私,MIRUは初参加です.MIRUデビューです.

日本国内最大級のCV関連の学会ということで,兼ねてより噂はきいていたんですが,やっぱりすごいですね.
参加者が多くてオーラルでは大会議場でも入りきらずに,会議場の外(廊下)にもモニターとスピーカーがあって席がズラリ,壮観でしたね.
インタラクティブタイム(ポスターセッション)には,人気のポスターの前には人だかり.熱い議論が交わされてました.


(懇親会の様子。学士会館をワンフロア貸し切って立食パーティー。豪華でした、流石MIRU)

今回特徴的だと思ったのは,オーラルセッションで発表した人もインタラクティブタイムにはポスターを作ってきて質問に答えるというシステム.
CVPRのような有名な国際会議に論文を通すようなトップを走る研究者に,直接質問をぶつけられる(しかも大抵日本語で!)機会はそうそうないのですごい貴重な経験でした.
といっても,私は発表時間内に理解しきれず,他の人の質問を一緒に聞くというスタイルではありましたが・・・.
参加者にしてみるとありがたいですが,発表者の方々は発表資料とポスター両方あって大変だったと思います.おつかれさまでした.

気になった発表をいくつか紹介します.

  • 一人称視点カメラと加速度センサの併用による情報探索行動の推定

堀内麻由,川本一彦,岡本一志 (千葉大
一人称カメラと加速度センサを用いた,自己の行動を推定する研究.
カメラ装着者の視点の画像と加速度の情報によって行動を6カテゴリに分類する.加速度センサを手首と腰につけてMKL-SVMで統合し,使用している.実験結果は,画像単体と統合したもので精度がほとんど変わっていない.加速度センサ使えばEgo-motion分類なんて簡単,という単純な話ではないということなのだろうか.

  • 共変量シフトを用いたRandom Forestによる転移学習

土屋成光,藤吉弘亘 (中部大学)
ランダムフォレストに転移学習を導入しようという研究.
コアアイディアはランダムネスを失わないようにソースからターゲットに適するような(役に立つような)サンプルだけを学習にもってくるということ.繰り返し学習することで最適化されていくので,学習前半部分に得られた決定木は全部すてるという思い切りの良さもある.学習時間は質問したところ数分ということで,後はターゲットのサンプル数をどこまで落とせるかが気になるところ.

  • 視差画像からの高速な障害物検出手法の検討

和泉圭祐,三浦衛,伊藤康一,青木 (東北大学
ステレオカメラの視差画像から高速かつ高精度に障害物を検出する研究.
車載を想定しており,路面が常に映っている,障害物は深度がほぼ均一などの条件を置く事で,高速な障害物検出を実現している.深度画像を水平方向,垂直方向に1次微分してANDをとるという単純な操作だけで,高精度な検出が可能,特に遠距離において障害物をより正確に検出できる模様.視差画像が連続して取得されるなら,前の情報を使ってより高速化できそう.こういった研究は競合が多くて大変そうです.

来年MIRUは岡山.実家に近いしMIRUで発表したい!
目標ができる有意義な経験でした.